ななつ星も走る九州有数の絶景と歴史ある肥薩線の旅|山線薩摩編

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気に行った風景を探し、温泉と旨い肴と酒を求め一人で思いつきで旅しています。国内は北海道、東北を旅することが多いです。旅に出た時ぐらい昼からも飲みたいので、車を使わず回り切れないことも時には……。 あとプロ野球観戦が好きでアメリカにMLB観戦に出かけることもあります。


緊急事態宣言も解除され始め、

久しぶりにお出かけを計画し始める方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

今回は、家族とでも一人でもふらっと行ける、

ローカル線の旅記事シリーズ、

肥薩線の旅の後半部分、

山線薩摩編をご紹介します。

 

球磨川沿いの「川線」と呼ばれる風景から一転し、

人吉駅から先、吉松駅までの約35㎞の区間は、

今度は「山線」と呼ばれ、

 

熊本、宮崎、鹿児島の3県に跨る山岳地帯を、

標高差約430mの登り330mの下りを、

ループ線と2つのスイッチバックで越えていきます。

 

ループ線、スイッチバックという

山岳鉄道の醍醐味を同時に味わえるのは日本ではこの区間のみ

 

鹿児島県側に下ると、

築100年以上経つ古い駅舎や、

途中下車して霧島の温泉巡りという楽しみも待っています。

 

山岳鉄道の醍醐味と日本三大車窓が楽しめる

囲炉裏キュイジーヌ ループ -LOOP 公式インスタグラムより

 

いさぶろう号で「山線」を走る

通称「山線」と呼ばれるこの区間は、

観光列車「いさぶろう」号(吉松からの逆ルートはしんぺい号)が2往復します。

観光列車を含め1日3往復の日本有数の秘境区間

 

この観光列車は木目調のレトロな内装で、

車内にモニターを備え、乗車しているだけではわかりづらい、

 

ループ線の線形を運転席からの映像で映し出してくれます。

また撮影ポイントで一時停車もあります。

 

登録有形文化財と二つの秘境駅

人吉駅を出て20分弱のあたりからループ線に入り、

ほどなくスイッチバックをする、大畑(おこば)駅に到着。

 

この駅は、SL時代のレンガ造り給水塔や、

当時の作業員がすすで汚れた顔を洗う湧き水の洗顔所が残る、レトロな秘境駅

 

2018年からは駅構内の施設を、

フランス料理店「囲炉裏キュイジーヌ ループ -LOOP」

として活用しています。

 

大畑駅を出ると、いったん引き込み線に入り、

スイッチバックしループ線を登っていきます。

 

ループ線を登り切った場所からは、

これまで通ってきたレールや大畑駅を見下ろせます。

 

次の最高地点の矢岳駅にも、

2019年に国の登録有形文化財に登録された、

旧駅長官舎を改造した古民家ホテル「星岳・月岳」があり、

 

前述の大畑駅ともに、鉄道遺産の観光利用とういうことで注目を集めています。

 

日本三大車窓を楽しむ

矢岳駅を出ると、進行方向左側に「日本三大車窓」の一つに数えられる、

霧島連山えびの高原、遠く桜島まで望める地点に差し掛かります。

 

そして、もう一つのスイッチバック駅真幸駅を通り、

鹿児島県側の吉松駅に向かう、1時間20分程の山岳鉄道の旅です。

 

龍馬も旅した歴史ある温泉旅|フィナーレは桜島

 

肥薩線の旅の終盤は、

観光列車「はやとの風」号の旅。

 

1日2往復吉松駅から鹿児島中央駅間を運行します。

 

土日祝夏休みなど、観光シーズンのみの運転なので、

お出かけの際はJR九州のホームページ等で運転日を確認してください。

 

この区間は、国の有形文化財にも登録される、

1903年(明治36年)開通当時の、古い駅舎を楽しみながらの旅。

 

一駅目は大隅横川駅

この駅の柱には、1945年の終戦間近に米軍機から浴びた、

機銃掃射の跡が生々しく残っています。

 

次に嘉例川駅。趣のある九州最古の木造駅舎が残る駅。

 

土日祝日の限定販売される、

たけのこと椎茸の炊き込みご飯と、

 

鹿児島の素朴な家庭料理が詰まった

『百年の旅物語かれい川』は、

 

JR九州主催の「九州駅弁グランプリ」

3年連続1位になり、製造数が少ない為、

まぼろしの駅弁と言われています。

 

なお「はやとの風」の乗客は2日前まで事前予約が可能

 

2015年からこの駅に居着いた駅猫「ニャン太郎」も人気。

 

肥薩線の旅は隼人駅で終わりますが、

「はやとの風」号は鹿児島中央駅まで乗り入れます。

終着間際には、錦江湾に浮かぶ雄大な桜島を臨めます。

 

途中下車をして温泉巡り

妙見石原荘 公式インスタスタグラムより

 

吉松駅から区間は霧島連山のもと温泉豊富なエリア。

ここでは嘉例川駅の見学後、途中下車して訪ねてみたい温泉をご紹介します。

 

まず妙見温泉「妙見石原荘」

天降(あもり)川渓流沿いにある露天風呂が好評で、

ななつ星のツアーでも列車外に泊まる宿に選定された、

九州有数の高級旅館

 

地元の食材を使った懐石料理にも定評がある。

6,000円から、日帰りで料理と入浴を楽しめるプランもあるので、

高級温泉旅館の雰囲気を味わうのもいかがでしょうか。

 

歴史好き、龍馬好きなら塩浸(しおひたし)温泉です。

 

ここは「塩浸温泉龍馬公園」と呼ばれる、

気軽に訪れられる日帰り入浴専用施設です。

 

寺田屋で刀傷を負った龍馬が、

小松帯刀や西郷隆盛の紹介で、妻お龍と湯治した温泉です。

これこそが日本の新婚旅行のはじまりと言われています。

 

現在も龍馬が入浴したと言われる湯船も残っています。

両温泉とも嘉例川駅からバス・タクシーで15分程です。

 

お得な周遊きっぷ「肥薩線のんびり切符」が便利

JR九州や沿線自治体は、

肥薩線を「生きた鉄道遺産」と位置付けています。

 

沿線の風景、温泉、食以外にも歴史的建造物の保存など、

楽しみながら歴史に触れられ、

有意義な鉄道の旅ができる路線です。

 

そんな肥薩線の旅に便利でお得なのが

肥薩線のんびり切符

 

「SL人吉」に乗車する場合は、別途座席指定券が必要ですが、

フリー区間の肥薩線内は、観光列車を含め乗り放題の切符

帰路は、鹿児島中央駅から九州新幹線を利用できます。

 

「肥薩線のんびり切符」の詳細はこちら

 

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