睡眠不足は美肌づくりによくない、ということは、ほとんどの人が知っていることです。
…が、睡眠とダイエットには深い関係がある、ということを知っている人は
少ないのではないでしょうか。
ダイエットと聞いて、まず浮かぶ言葉が「食事制限」と「運動」の2つの言葉ですよね。
しかし実は、ダイエットを正しく効率的に行うために必要なのが「睡眠」なのです。
快眠は、ダイエットを成功に導くための大切なキーワード。
質のよい眠りを得られるかどうかが、ダイエットの成功のカギを握っているといっても
過言ではありません。
そこで今回は、睡眠とダイエットの関係を取り上げて、
どうして快眠がダイエットによいのか解説したいと思います。
よく眠られるための秘訣や、快眠を得るために就寝前におすすめしたいエクササイズも
紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
睡眠のゴールデンタイムはダイエットと美肌づくりのシンデレラタイム
「美容と健康によい」と言われている睡眠のゴールデンタイム。
このゴールデンタイムが美容と健康以外にも影響を与えるということが分かってきました。
睡眠のゴールデンタイムとは一体何なのか、そのメリットとは何なのか解説していきます。
睡眠のゴールデンタイムとは?
質の良い深い眠りに陥っている時間帯のことを「睡眠のゴールデンタイム」と呼びます。
このゴールデンタイムには、疲労回復や細胞修復、美肌づくり、
学習したことの記憶の定着などのほかに、ダイエットのサポートまでが行われていると
いわれています。
一晩ぐっすりと眠ることで翌朝は別人に…、とまではいかないかもしれませんが、
身体もお肌も脳もリフレッシュ。
睡眠のゴールデンタイムは、まさしくシンデレラタイムだといってよさそうです。
ゴールデンタイムはいつやってくる?
以前は、22時~深夜3時が睡眠のゴールデンタイムだと考えられていました。
しかし残念ながら、現在は、この説の根拠が崩れつつあります。
なぜならば、質のよい睡眠は、時間帯ではなく、入眠後の睡眠サイクルに
関係があることがわかってきたからです。
わたしたちの眠りは、レム睡眠とノンレム睡眠で構成されています。
これは人間だけでなく、発達した大脳をもつ高等脊椎動物すべてに共通しているとか。
ちなみにレムというのは、「rapid eye movement」の略語
「REM」からきている専門用語。
眠っているのに眼球が動くといった特徴が見られる睡眠モードを指します。
わたしたちは、眠りに入ると、まずノンレム睡眠に入り、
1~2時間ほどしてからレム睡眠に移行します。
睡眠中はこのサイクルが4~5回繰り返されるとのこと。
レム睡眠中は、その名が示すように眼球が動いたりしますが、
大脳が覚醒状態にあることを示す脳波も観測されます。夢を見るのもレム睡眠中です。
これに対して、ノンレム睡眠中は、活動を停止している脳波が観測され、
熟睡していることが示されます。
つまり、眠りのゴールデンタイムはノンレム睡眠のこと。
何時に寝ようとも、入眠後にノンレム睡眠に入ってぐっすりと眠ることができれば、
誰でも得られるということです。
ゴールデンタイムに眠るメリット
では、なぜゴールデンタイムは、健康や美容やダイエットによいのでしょうか。
それは、ノンレム睡眠中に大量に分泌されるホルモンに秘密がありました。
ノンレム睡眠中に分泌されるホルモンは、「成長ホルモン」と
「食欲を防止するホルモン」の2つ。
「成長ホルモン」は、子どもだけでなく、大人にも非常に大切なホルモンで、
一生分泌されます。
この成長ホルモンには、肌細胞を修復する作用、美肌を保つ成分の生成を促進する作用、
代謝や脂肪分解を促進する作用、学習記憶を定着する作用があることがわかっています。
つまり、ぐっすりと眠っている間に、美肌づくりやダイエットへのアプローチが
期待できるというわけ。
もう1つの「食欲を防止するホルモン」は、「レプチン」と呼ばれているホルモン。
食欲をコントロールするホルモンは2つあります。食欲を抑制する「レプチン」と、
食欲を増進する「グレリン」というホルモンです。
これらのホルモンは睡眠に関係していて、睡眠時間が短いと、「レプチン」が減少して
「グレリン」が増加することがわかっています。
つまり、睡眠不足だと、意思に反して食欲が増して、ついつい食べ過ぎて
肥満にまっしぐらになってしまう可能性があるということ。
美ボディを手に入れるには、まず質のよい眠りを十分に得る努力が必要なようですね。
質のよい眠りを得るための5つの秘訣
質のよい眠りをするための5つの秘訣を紹介。
- 規則正しい生活をする
- 朝の光を浴びる
- 毎日運動を継続する
- 入浴は就寝2時間前にする
- 就寝前の飲食・飲酒をしない
質の良い眠りを得るためにおすすめのストレッチ3選
寝る前のストレッチは、ゆったりとした気分で行うのがコツです。
身体全体の筋肉を緩めて血流をよくし、心地よい眠りを誘うためにも、
決して頑張らないこと。
その日に使って疲れた筋肉を、お疲れさまといった気持ちでほぐしてあげましょう。
手足の力を抜くストレッチ
- 仰向けに寝る
- 両手両足を天井に向けて伸ばす
- 力を抜いて脱力した状態で、ブラブラと揺らす
30秒間を1セットとして、3回繰り返す。
股関節の周りをほぐすストレッチ
- 床の上にあぐらをかいて座る
- 背筋を伸ばし、両足の裏を合わせ、両手で足先を包み込むようにもつ
- 背筋を伸ばしたまま、ゆっくりと息を吐きながら上体を前に倒していく
- 背筋が丸まらないところで止めた1分ほどその姿勢をキープする
これを1セットとして3回行う。
背伸びをして全身をゆるめるストレッチ
- 仰向けに寝る
- 両手をバンザイするように上へ伸ばし、両脚もまっすぐに伸ばし、両手と両脚で引っ張り合いをするような格好をする
この状態を30秒~1分キープします。
まとめ
ぐっすりと眠った翌朝は、心身ともに本当に爽快です。
「よく眠れた」という思いだけでもその日1日を元気に過ごすことができます。
睡眠は、長く眠ればよいというものではありません。大切なのはその質。
夜10時になんて寝ていられない、と嘆く必要はありません。
何時に眠りにつこうとも、熟睡をめざせばいいことです。
この記事を参考に、ぜひ睡眠のゴールデンタイムを取り込めるような眠りを得て、
美肌や美ボディ―づくりに挑戦してみてください。
<参考文献>
厚生労働省e-ヘルスネット
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