身につけたい習慣があっても、
飽きてしまいすぐ挫折したり先送りしてしまうことも多いもの。
今回は簡単に習慣を身につけるコツを
性格タイプ別にご紹介します。
習慣がすごい理由
三日坊主という言葉があるように、継続したいことがあってもなかなかできず
困っている人はは多いのではないでしょうか。
習慣化の心理について近年様々な研究がおこなわれていますが
「○日続ければ習慣になる」という説は、残念ながらあまりあてにならないよう。
目安になる日数が「21日間」でも「60日間」であっても、
最初からそこまで到達できず諦めてしまう人も多いのです。
習慣とは「意志力を伴わないアクション」のこと。
歯磨きや着替えのように努力しなくても毎日できてしまう行動のことです。
よい行動が習慣になれば意志力を使わずにスルスル目標を達成できることになります。
一方で悪い習慣が身についていると、積み重ねにより
心身へのダメージが増えてしまうのです。
ダイエットに例えると、1日で急にスリムになったり
肥満体になったりすることはありませんが、
習慣によって難しそうなことでも3ヶ月後、半年後、
1年後にはそれが可能になるということ。
継続は良くも悪くも力なり、なのです。
自分のタイプを知ろう
前回の記事で詳しくご紹介しましたが、
大きな成果はごく小さな変化から生まれます。
習慣にしたい行動はまず「アトミック(=極小)」サイズにして、
歯磨きと同じレベルで無理なく身につけるのが最初の一歩です。
しかし頭で理解していても
- 飽きっぽくて続かない
- つい先延ばし
- 結果がすぐ出ず飽きる
- 習慣に支配されるのは嫌
と、なかなか思うようにいかないこともあります。
人間関係や習慣に関する本で人気のベストセラー作家グレッチェン・ルービンは、
人間の反応行動をタイプ分けして、習慣を身につけるコツを紹介しています。
この反応行動タイプとは、
- 「アップホルダー=約束を守る人」→ToDoリストをこなすのが得意。
- 「クエスチョナー=疑問を持つ人」→自分が納得できる理由を求める。
- 「オブライジャー=義務を果たす人」→相手への義務・約束を果たすことを重視。
- 「レブル=抵抗する人」→縛られるのが苦手で自由を求める。
の4種類。それぞれの具体例をご紹介しましょう。
<アップホルダー>
ToDoリストを真面目にこなすのが得意なアップホルダーは、
4タイプの中で最も習慣を身につけるのが上手です。
しかしリストに縛られすぎて周りに煙たがられたり、
完璧を目指しすぎて疲れたり、ルールがないとうまく動けなかったり、
規定外の行動を恐れる傾向があります。
このタイプは「休む」「いつもと違うことをする」と言った項目を
あえてToDoリストに入れバランスをとることも大切です。
<クエスチョナー>
自分が納得すればきちんとやるクエスチョナーは、
他人のルールではなく自分のルールに従うタイプ。
医師に勧められても「この薬には自分にとってこんな効果がある、
だから毎日飲むべき」など、
正当な理由を見つけるまでリサーチを続けたり相手を質問責めにしたりして、
肝心のやることが先送りになってしまうこともあります。
専門家の意見は知りたいけれど、どうするかは自分で決める
というのがポリシー。自分を納得させるのが成功のコツです。
<オブライジャー>
部活でなら毎日ランニングできるけど、
自分で走ろうと思うとできないのがオブライジャー・タイプです。
このタイプは誰かへの責任・約束を果たすことを重んじるので、
一緒にやる人を見つけたり、グループに参加、締め切りを設定する、
SNSで「きょうもやりました」と報告すると言った工夫が
習慣化サクセスにつながります。
また子どもやパートナーなど、誰かのお手本になろうとして
習慣を身につけることもこのタイプによい影響をもたらします。
<レブル>
束縛を嫌うちょっとへそ曲がりのレブル・タイプは、
相手に勧められると反発してやる気を失ったり、
自由を重んじるあまり習慣そのものをつまらないと感じる
傾向があります。
クエスチョナー・タイプと異なり、
自分で決めたことにさえ反発を感じることも。
このタイプは自分にいくつかの選択肢を与えたり、
自分や相手をびっくりさせるようなビッグなチャレンジに
挑戦すると強いパワーを発揮できることがあります。
作者によると最も多いタイプは②のクエスチョナーと
③のオブライジャーで、①と④の割合はかなり少ないそう。
どのタイプにも長所と欠点があり、
どのタイプが良い悪いということもなく、
自分に合った対策を取り入れるのが肝心のようです。
グレッチェン・ルービンの著作では、他にも4タイプの強み、
習慣化や人間関係のコツについて詳しく紹介されていますので
「やりたいことがあるのに続けられない」と悩んでいる方は
現状突破の参考にしてはいかがでしょうか。
やる気がない日もできる「自分がうまくいく仕組み」
何かを続けるには自分が無理なくできる仕組み作りが大切です。
意思力は長期戦が苦手ですから、息切れしたりやる気がない時でも
あまり苦にならず進められる工夫をしてみましょう。
以下ではおすすめアイデアをいくつかご紹介します。
余計なプロセスを省く
「前の晩に玄関にトレーニングウエア一式を用意しておく」
「枕元にボトルを置き、朝起きたらすぐ水を飲む」
「移動中は勉強系アプリだけ使う」
「つい時間をとられてしまうアプリは消去」など、
準備や迷う時間をカットし、アクションを始めやすくします。
集中環境を作りたいなら、気が散る要素を
バッサリ空間から排除するのも効果的です。
※こちらの記事も参考に。「ミニマリズムの進化形?! オプティマイザー思考とは」
習慣化アプリを活用
「やることリスト」をちゃんとクリアできたかを日々記録するだけでなく、
目標の達成状況の分析をしてくれる機能のついた習慣化アプリ。
クリアした事項をチェックすると満足感のある音が鳴るなど、
毎日のタスク達成が楽しくなる工夫が散りばめられています。
おすすめアプリ
きっちりトラッキングできる:Habitify
使いやすさで定評のある習慣化アプリ。
3つまで習慣=タスクをトラッキングできる無料版と、
タスク登録が無制限にでき様々なやる気アップ機能が使える
プレミアム版があります。
みんなと繋がって続ける:みんチャレ
5人1組で繋がり、日々のチャレンジとデータの写真を送り合う
習慣化アプリ。
オブライジャー・タイプに特におすすめです。
ニックネームで参加できるので、プライバシー保護も安心です。
他にも様々な習慣化アプリがあるので、好みのアプリを探してみてはいかがでしょう。
オルタナティブ・プランを用意する
毎日同じことをしなくても「瞑想する」「ジャーナルを書く」
「3ページ読書する」など、3つぐらいのタスクを
日々ローテーションでやったり、その日の気分で選ぶというスタイルも
飽き性やルーティンが苦手なタイプにおすすめです。
脱・完璧主義でサクサクと進む
習慣とは自分にとってそれが「当たり前」になること。
できることが増える分、それが自信になってさらなるプラス効果が生まれます。
しかし忙しさや誘惑からどうしても続けられない日があるのも事実です。
そんな時は焦らず淡々とリカバー。
歯磨きを忘れて寝てしまったら翌朝起きて歯を磨けばいいのと同じように、
諦めたりヤケにならず、続けて休まないことにフォーカスしてみましょう。
「できた・できなかった」ではなく「3日のうち2日できればOK」と、
止むを得ず休む日も想定した習慣化プランを練ってみてください。
自分に優しい、パーフェクト人間でなくても続けられる方法を
編みだせたら、一生の宝になるはずです。
<参考文献>
「人生を変える習慣のつくり方」グレッチェン・ルービン著
※オンライン版の方は英語のみですが、グーグル翻訳などを利用し「はい・いいえ」の答えをクリックしていけば気軽に試すことができます。
「WILLPOWER 意志力の科学」ロイ・バウマイスター、ジョン・ティアニー著
「デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する」カル・ニューポート著
<関連記事>
幸せな人生のカギ|苦労せず「よい習慣」を身につけるには
コメントを残す