時間や場所を気にせず過ごせる、
車中泊やキャンピングカーが注目を浴びています。
そしてそのアクティビティを一時的なものではなく、
新たなライフスタイルとして捉え昨今話題に挙がっているのが
バン(車)で生活する「バンライフ」です。
インスタグラムで「#vanlife」と付けた投稿は1,069万件(2021年 8月4日時点)。
日本でも広がりつつあるバンライフ。
その魅力や、おすすめのバンライフ車などを紹介します。
バンライフとは?
バンライフは大手ファッションブランド
「ラルフ・ローレン」の元デザイナー、
フォスター・ハンティントン氏が作った造語です。
バンライフとは、車で生活する行為全般を指します。
ハンティントン氏は必要最低限の物だけを車に積み込み、旅しました。
2013年にはバンライフの様子を収めた写真集
『HOME IS WHERE YOU PARK IT(車を停めた場所があなたの家)』が
出版され、ベストセラーに。
バンライフブームの大きなきっかけとなり、
欧米をはじめ日本でも話題にのぼっています。
バンライフは車内で仕事をしても、
料理しても、ペットと過ごしても構いません。
車で寝て過ごす車中泊も、バンライフの1つといえます。
バンライフのメリット・デメリット
バンライフは主に車で生活するため、
家とは異なるメリットやデメリットがあります。
メリット
バンライフのメリットは次の5つが挙げられます。
1.時間や場所にとらわれない
バンライフの大きなメリットは、車で自由に移動できること。
自分の好きなときに好きな場所で過ごせます。
満点の星空の下、美しい海や湖など、大自然の中でのびのびと生活を送れます。
豊かな自然に囲まれながら仕事をすることも可能です。
2.家賃や宿泊費が不要
バンライフは生活拠点が車。
一般的な旅行のようにホテルを探す必要がなく、宿泊費はかかりません。
バンライファー(バンライフを行う人)の中には、家を持たない方もいます。
固定費の多くを占める家賃をなくせば、その分を料理や趣味に回せます。
3.本当に必要な物に気づく
車内はスペースが限られているため、持ち物は必要最低限です。
衣類や調理器具、文房具、化粧品、趣味の道具など、
あらゆる物の中から「自分に必要な物」を選ばなければなりません。
バンライフで必要な物を通じて、自分の人生を考える
きっかけにもなるでしょう。
4.新たな出会いがある
バンライフは人との出会いも魅力です。
地元の方々や、同じ場所で出会ったバンライファーと
交流を深めることもできます。
5.災害時に役立つ
災害が起きた際、バンライフ用の車を生活拠点に代替できるのも
メリットです。
万が一に備え、バンライフを試しておくのも良いでしょう。
また、バンライフで培った知恵や経験は災害時に役立つはずです。
デメリット
バンライフは自由気ままに過ごせる一方、次のようなデメリットもあります。
1.渋滞や気候に左右される
バンライフでは大半の時間を車で過ごします。
渋滞に巻き込まれたり、ゲリラ豪雨や台風で身動きが取れなくなったりと、
車ならではの状況も。
交通情報や天気予報を確認しながら移動する必要があるでしょう。
2.自炊が容易ではない
家とは異なり、車のキッチンは決して広くありません。
荷物を最低限にしているバンライファーは、限られた調理器具で自炊します。
「電子レンジがない」「使える水が少ない」といった場合、
自炊時に工夫が必要です。
3.ゴミをすぐには捨てられない
バンライフで出たゴミはキャンプ場やサービスエリア、
ガソリンスタンドなどの決められた場所で捨てます。
場所によってはすぐにゴミを捨てられず、
しばらく車中に溜まってしまう場合も。
「極力ゴミを出さない」「ゴミを捨てられる場所の近辺で車中泊する」
などの工夫が求められます。
4.お風呂やトイレが不便
お風呂やトイレがない車でバンライフを送る際、
銭湯やキャンプ場、道の駅などを利用します。
または簡易シャワー、携帯トイレを用意するのが一般的です。
シャワーやトイレ付きの車もありますが、
自宅よりは不便に感じるでしょう。
5.電化製品を自由に使えない
電気設備が弱い車だと、気軽に電化製品を使えません。
自宅のように、大型の冷蔵庫や電子レンジを置くのも困難です。
ポータブルバッテリーやソーラーパネルなどで電力を確保しながら、
バンライフを行います。
シーン別おすすめバンライフ車
車での生活はデメリットもありますが、
不便さを楽しむのもバンライフの大きな魅力です。
「バンライフをやってみたい!」という方に向けて、
シーン別におすすめの車を紹介します。
単身者
単身者のバンライフは、自分好みの車に変えられるのが非常に魅力。
バンライフやキャンピングカーのブームにより、
軽自動車用のアイテムも増えているようです。
バンライフを1人で楽しみたい方には、軽自動車をおすすめします。
- ハスラー(スズキ)
- N-VAN(ホンダ)
※画像はハスラー
2台とも、座席を収納してフラットなスペースを作れる軽自動車。
1人ならゆったりと横になることができ、快適に過ごせます。
夫婦
パートナーと2人でバンライフを過ごしたい方には、次の車をおすすめします。
- エブリイ(スズキ)
- ハイゼット(ダイハツ)
※画像はハイゼット
どちらも軽自動車のワンボックスカー、いわゆる「軽バン」です。
車内を広々と使え、2人なら十分といえます。
エブリイは車中泊用の純正パーツが充実し、
ハイゼットは床面長1,950mmという広さがポイントです。
人気車種で情報量が多いため、パートナーとDIYしながら
バンライフを楽しめるでしょう。
家族連れ
4人家族で想定すると、おすすめはワゴンタイプ。
- ハイエース(トヨタ)
- NV350キャラバン(日産)
※画像はハイエース
特にハイエースは荷室幅1,520~1,705mmと幅が大変広く、
人気車種の1つです。
どちらも大きめのテーブルやイスを車内に置くことができ、
家族水入らずでバンライフを楽しめます。
家族連れのバンライフは人数に伴い、車内の収納スペースや内装に工夫が必要です。
DIYでカスタムを楽しむ方も、内装工事を業者に頼む方もいます。
レンタカーでバンライフ疑似体験
近年、キャンピングカーをレンタルできる店舗が増えています。
「車を所有していないが、バンライフにチャレンジしたい」という方には、
レンタカーでバンライフの疑似体験を試すのがおすすめです。
バンライフを試してみたい方におすすめのレンタカー店を紹介します。
バンライフレンタカー
愛知と福岡に本店がある他、釧路や大阪、香川にも店舗があり、
東京では杉並店がオープンしたばかりです。
運転しやすい軽自動車から本格的なキャンピングカーまで、
幅広くそろっています。
店舗によって用意している車種が異なり、定員は最大2~7名。
ペットOKのタイプもあります。
バンライフレンタカー https://vanlife-rentacar.com/ja/
レンタルキャンピングカーフジ
北は札幌、南は佐賀まで、全国に計16店舗を構えています。
4~7名就寝できるキャンピングカーを取りそろえた、
家族連れにおすすめのレンタカー店です。
キャンピングカーなので、バンライフに必要なものはほぼ備わっています。
別途、寝具や冷蔵庫などをレンタルすることも可能です。
レンタルキャンピングカーフジ https://www.campnofuji.jp/rental/index.html
ロードクルーズ
カーシェアリングシステムを用い、
24時間いつでもレンタルできるのが大きな特長です。
関東や関西を中心に、全国12ヶ所でキャンピングカーを借りられます。
大型のキャンピングカーが多めですが、
一部地域では立体駐車場に停められる車種も用意されています。
ロードクルーズ https://roadcruise.jp
ライフスタイルの新たな選択肢
災害やテレワークなどをきっかけに、
ライフスタイルを見直した方は多いかと思います。
バンライフは車を生活拠点とする、新たなライフスタイル。
気になる方は休日を活用し、
まずは数日レンタカーでバンライフを送ってみてはいかがでしょうか。
<参考文献>
・VAN LIFE(バンライフ)って何だ?クルマ×暮らし=車中泊の進化系!(カエライフ)
・少しずつ世に浸透してきた「バンライフ」。言葉の定義を改めて整理してみた(Carstay)
・憧れのバンライフ!実際始める前に知っておきたいメリットとデメリット(イーストウッドキャンプ)
・バンライフで日本旅(2)| バンライフの「メリット」とデメリット」(TABIZINE)
・軽自動車でバンライフは可能!車種選びの基準とは?(SO9)
・車中泊におすすめの車15選 | アウトドアや一人旅が快適な最適車種(Motor-Fan.jp)
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